社会人を引退します。 ぶうちゃん、社会人劣等生の日々

就労で苦しむ人の味方をしたい社会福祉士のブログ。

なぜ赤字になりやすいのか?経営に失敗する就労移行支援事業所の特徴7つ!

こんにちは!

ぶうちゃんです。

 

さて今回は、経営に失敗する就労移行支援事業所の特徴についての記事を書いていこうと思います。

 

就労移行支援とは、障害をお持ちの方を対象に、一般企業での就労を支援する障害福祉サービスの一つで、福祉施設の一環となります。

 

就労移行支援の事業所をマネジメントしている方々、就労移行支援で勤務している方々ならお分かりかと思いますが、就労移行支援の運営は非常に難しい(^^;;

 

他の福祉事業とはまた違う難しさがありますよね💦

 

皆さんも、

「事業所の業績が伸びない…」

「収益が出ない…」

などお悩みを抱えてはいませんか?

 

福祉の専門的なスキルだけでなく、コンスタントに営業収益を獲得していかなければ、事業所が存続できません。

 

つまり、運営側の経営のセンスに委ねられてしまうという側面があります。

 

そして、福祉の業界では、営業や交渉などのスキルを持っている人材が不足していることもまた事実です。

 

福祉の事業所が、営業専門としての人材を求めている傾向も見られます。

 

しかし、収益を上げる人を採用すれば良いという話ではありません。

営業をするにも、営業の担い手が絶対の自信を持てるようなサービス提供をする必要があります。

 

私は就労移行支援の施設での実務経験があります。

 

当時、事業所は収益がなく赤字続きの状態で、存続できるかどうかの状態でした💦

しかし、私が営業に本格的に入るようになってわずか3ヶ月で黒字となり、収益を生み出すことができました✨

 

経営に失敗しがちな就労移行支援事業所には、必ず見落としているポイントがあります。

 

一番初めには、サービスの質

営業活動をやみくもにやっていても、ここができていないと収益化はできません。

 

二つ目は、事業所のコンセプト

「この事業所は何をやっているのか?」という部分が新規の当事者には見えていないため、選ばれてないのかもしれません。

 

三つ目は、支援者が利用者のイエスマンになっている。

利用者の要望に全て答えていては、事業所が崩壊するのは必須です。

 

四つ目は、リスクを恐れている。

必要な時に行動できなければ、何も成果は生まれません。

 

五つ目は、専門知識がない

新しい知識を入れることがなく、我流でやってしまえば運営は破綻します。

 

六つ目は、支援方針が統一できていない

これは、支援者側のメンタルを守ることができず、支援者を精神的に追いつめる結果を生み出してしまいます。

 

そして最後は、支援者側の素直な気持ちが伝えられない

相手の気持ちばかり聞き出すのではなく、自分の気持ちも話さなければ、相手はこちらを信用してくれません。

 

今回は、私の経験をもとに、収益を上げることができない事業所がやっている失敗7つを紹介していきたいと思います😉

 

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就労移行支援事業所の収益源は?

まず、就労移行支援を行っている事業所の収益源とは何でしょう?

 

それは、国の補助金です。

 

そして、その国の補助金額は、その就労移行支援の事業所に通っている利用者さんの通所率によって決まります。

これは、コマ数と呼ばれています。

 

1日に利用者さんが1人通えば、コマ数は1となります。

半日通所でも1日通所でも、利用者さんが来ればコマ数は同じ1です。

 

つまり、1人の利用者さんが週5日で月に20日通えば、同じ利用者さんで20コマ獲得。

週3日通所している利用者さんであれば、月12コマとなる訳です。

 

月ごとのコマ数を自治体に申請し、コマ数に応じた金額を補助金として事業所は受け取ります。

 

事業所の規模にもよりますが、賃貸オフィスの賃料、人件費、広告費、融資返済、その他雑費など諸々を差っ引いて、利益を出すためには、おおよそですが月300コマ以上は確保しなければなりません。

20日通所できる利用者さんなら、15人以上は必要になるということですね。

 

しかし、コマ数を稼げば稼ぐほど良いという訳ではありません。

3ヶ月間で通所した平均利用者人数がおよそ20〜22人でなければならないという人数規制もあります。(この人数は自治体に確認しましょう)

 

そんな訳で就労移行支援は、利用者さんが月20人くらいになってから初めて利益が出せる可能性が見えてきます。

 

コマ数を増やすための方法は2つ。

 

まずは、体調の都合等で通所日数が少ない利用者さんの体調改善と通所率をサポートし、利用者さんの通所日数を増やすこと。

 

そして、事業所に来る利用者さんを増やすため、新規利用者を獲得することが収益に直結します。

 

しかも就労移行支援は就職して出て行く人も定期的にいるため、コンスタントに新規利用者と契約し、利用者数月20人前後をキープしなければ持続した収益は生み出せないのです。

 

新規利用者の集客方法は?

こちらの記事では、就労移行支援で新規利用者を獲得するための集客方法について書いています。

 

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無料低価格で集客できる方法をお教えします!

 

詳しくはこちら↓

syakaijinwointaishimasu.hatenablog.com

 

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経営に失敗する就労移行支援事業所の特徴7つ!

サービスの質が不十分

人数を増やすなら営業活動に力を入れれば良い!…

と、がむしゃらに営業活動をしている事業所こそ、失敗しやすい事業所の特徴です。

 

収益の出る営業活動をしたいと思うなら、まずはサービスの質を見直しましょう。

 

なぜサービスの質が営業活動に関係するのか?

 

それは、「自分たちは良いのもを提供している」という絶対的な自信や熱量は、言葉に魂を与えます。

相手はその魂に心が動かされるのです。

 

皆さんは、自分たちが提供しているサービスに本当に納得していますか?

誰がなんと言おうと良いものを提供していると胸を張れますか?

 

利用者さんや、支援者一人一人の考えや意見に耳を傾けていますか?

 

私もまず最初に提供しているサービスの見直しを行いました。

就労移行支援事業所で実施している訓練内容を見直し、利用者さんが満足感を得られるような内容に変えていきました。

 

これは、運営側や営業担当だけでなく、サービスを提供している支援者全員が納得しなければ、その事業所の魅力が伝わりません。

 

支援者も利用者も満足度の高いサービス提供を目指しましょう。

 

障害者の就労を支援する施設として、こちらの書籍も非常に参考になりました。

 

コンセプトが不明瞭

就労移行支援を利用する人たちのニーズは様々です。

 

「ゆっくり1年くらいかけて就職の準備をしたい」

「今すぐにでも就職したい」

「パソコンのスキルを身に付けたい」

「やりたい仕事ではなく、職場環境で就職先を選びたい」

…などなど。

 

ですので、新規で利用を考えている人たちは「この事業所ではどんなことができるのかな?」という視点で事業所選びをしていることは間違いないです。

 

そんな時に、「私たちの事業所ではこんなことをやってますよ!」と明確に提示できなければ、選ばれるどころか選択肢にも入らない可能性があります。

 

例えば、アットジーピー【atGP】 では、以下のようなコース別プログラムを実施しています。

 

他にも、

  • IT系に特化している
  • 実習ができるよう数多くの企業と提携している
  • 在宅ワークに特化している
  • デザインや設計に特化している
  • eスポーツを設備している

 

など、他社との差別化を図るために、自分たちの事業所の色を明確にしています。

 

「あなたたちはどんな事業所ですか?」と言われた時に、皆さんは即答できますか?

 

私の場合は、「自分のペースで就職準備に取り組み、それぞれのペースをお互い認め合える雰囲気の事業所」というコンセプトを掲げていました。

 

まずは、支援者側がどんな事業所を作りたいのか、全員で意識を共有させましょう。

 

ちなみに、こちらでは利用契約を取りやすくなるインテーク方法について書いています↓

syakaijinwointaishimasu.hatenablog.com

 

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支援者が利用者のイエスマンになっている

福祉の業界では、「利用者には優しくしなければならない」という気持ちが強いあまり、利用者の要望を全て受け入れたり、問題行動まで受け入れてしまうケースが多く見受けられます。

 

しかし、それは違います。

 

私は福祉学科の大学で4年間学びました。

その時、福祉業界の教授たちが口を酸っぱくして仰っていたのは、絶対にイエスマンになってはいけないということでした。

 

私が訓練内容の質の向上を見直した際、当時は訓練中に居眠りをしている利用者が何人かいました。

 

支援者はそれに気付いていながら、「障害者だから」「病気だから」と言って注意することができず、訓練中の空気がだらけたものとなっていたんです。

こんな雰囲気の中で新規の人が見学に来ても、入りたいと思えませんよね。

 

そこで私は、居眠りをしていたら支援者から声をかけられるという習慣をつけていくよう心がけました。

どうしても眠気がある人は支援者に声をかけ、退室して休憩を取るよう促しました。

 

これだけでも、集中する時間のオンオフの習慣となり、訓練も活発になり、訓練中の雰囲気に一体感が生まれました。

 

福祉従事者は利用者の要望に全て答えなければならないというのは間違いです。

 

もちろん、時には優しい言葉も必要ですが、適度なストレスを与えることも支援です。

 

大事なのは、場面によってどんな言葉をかけるのかを適切に判断することです。

 

利用者がプレッシャーやストレスを全く感じることなく社会へ自立する、なんてあり得ないことです。

 

イエスマンになっていれば確かに支援者側は楽ですが、それは支援という業務や使命を放棄していることになります。

 

利用者の存在は受け入れるが、要望を全て受け入れることはせず、

障害者というフィルターを外して、目の前の利用者さんと対等に接してくださいね。

 

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リスクを恐れている

福祉業界ですと、リスクを取ることを恐れる人が多く見られます。

このリスクを全くなくそうとする傾向は、運営をする上で大きな支障となります。

 

リスクは全てが悪いものという考えは、大きな間違いです

ビジネスをする上では、必要なリスクは取っていくことも重要です。

 

いわゆる、リスクのないところにビジネスはないということです。

リスクを全く取らない事業所に成長はありません。

 

例えば広告費

ある事業所では、広告費を無料同然で済まそうとする傾向がありました。

 

もちろん、お金をかければかけるほど良いという訳ではありません。

今はSNSなど広告費をかけずに宣伝をすることもできます。

 

しかし、無料にこだわりすぎて広告費に全くお金をかけなければ、効果も期待できません。

 

クリニックからの紹介というパイプも強力な手段ですが、やはりネット広告を見て問い合わせをする人が圧倒的に多いです。

 

知的障害者の就労継続支援なら行政にまず相談が行くようですが、就労移行支援ですと当事者は自分でネット検索で見つけるケースがほとんどのようです。

 

大事なのは、効果的に宣伝をするツールと判断されるものには、少し費用をかけても利用しなければ効果は出ないということです。

 

就労能力のある世代をターゲットとすると、ホームページ制作やSNSの有料プラン、バナー広告などの利用は不可欠です。

 

「そうは言っても、広告費を出すには経済的負担が大きい…」とお悩みの事業所もあるかと思います^^;

 

今は、低価格や無料で集客が強化できる広告・宣伝のツールもありますよ!

 

こちらの記事で詳しくご紹介しているので、ご参考にしてください↓

syakaijinwointaishimasu.hatenablog.com

 

また、ネットではなくクリニックや行政機関の担当者に当事者を紹介してもらいたい時。

 

「提携機関との関係性が悪くなったらどうしよう!」なんてことばかり考えて行動を躊躇ってしまう人も多くいます。

 

ですが営業というものは、9割の人に嫌われても1割の人と信頼関係を築ければ良いのです。

嫌われるというリスクを恐れず、思い切り行きましょう!

 

このように、必要なリスクがどうかを見極め、リスクではなく先行投資と捉えてみてはいかがでしょうか?

 

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専門知識の不足

福祉という業界は、専門性は高いですが、資格を持っていなければできないという仕事ではありません。

 

そのため、教育機関で福祉を学んでいなくても、資格を持っていなくても、福祉業界の実務経験がなくても、福祉の業界で働くことは難しくないのです。

 

この話をすると、「福祉って資格がなくてもできるの!?」と驚かれる方も多いと思います。

 

その結果、専門知識のないまま自分たちの社会人経験だけで福祉事業所を運営しようとしてしまうケースも見られます。

 

ただ、無資格の人たちだけでも事業所を運営できるという訳ではありません。

 

障害福祉の事業所ですと、サービス管理責任者という資格を持つ者がいなければ事業を行うことはできません。

 

サービス管理責任者というのは、利用者の個別支援計画作成やアセスメントなどを実施することができ、いわゆる支援業務においての責任者の立場となります。

 

ただ、サービス管理責任者(サビ管)は支援計画等の手続き業務で忙しいため、事業所の運営は別の担当者が行う場合もあります。

これを事業管理責任者と呼ばれています。

 

サビ管ですと、福祉業界での実務経験や国家資格の有資格者であることが必須となりますが、事業管理責任者であれば資格や経験は必須ではありません。

 

つまり、福祉の専門知識が全くない者が福祉事業所のトップとなることが可能なのです。

 

この事業管理責任者が専門的知識を取り入れようとしなければ、事業所の経営は破綻してしまいます。

 

なぜなら福祉事業は、利用者と同じくらい、支援者や職員の管理が非常に難しい。

 

私の見た事業所でも、福祉の経験のない者が管理者となり、専門知識を持ち合わせている者の意見を取り入れようしませんでした。

その結果、支援も業務的なものになり、マンパワーも活かせず、運営が破綻しそうになりました。

 

支援面でも、利用者に具体的な手段を提示することができず、根性論を掲げているなんてこともありました…(^^;;

 

もちろん就労移行支援という場所は、一般企業への就職を支援する事業所なので、一般企業を経験している人の視点は必要不可欠です。

 

ただ、利用者への具体的な支援施策支援者側の心のケア業務負担ストレス負担などの面では、福祉事業ならではの専門的なアプローチが必要となります。

 

これから目を背ければ、支援者たちが精神的に追い詰められ、事業所の貴重な人材を潰してしまうことになります。

 

経験や資格がないからダメだ、と言っているのではありません。

大事なのは、知識を取り入れる姿勢です。

 

本を読んだり、医師に相談したり、スーパーバイザーとして福祉経営の専門家の力を借りてみてください。

 

自分の経験だけに頼らず、常に知識を学ぶことを忘れないでください。

 

福祉は一般社会との常識にギャップがあるケースも見られ、民間企業で働いてきた人にとっては受け入れ難いこともあるかもしれません。

 

しかし、今までは深く考えずとも何とかなったものでも、福祉事業ではそうはいきません。

 

自分の感覚とギャップのあることでも、専門知識のインプットは怠らないようにしましょう!

 

ちなみに、こちらでは発達障害者へのベストな学習方法について書いております↓

このような支援のメソッドも知っているのと知らないのとでは大違いです!

syakaijinwointaishimasu.hatenablog.com

 

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運営側の支援方針が統一されていない

支援者同士で支援方針の統一・共有ができているかというのは、経営にも大きく影響します。

 

いわゆるチームビルディングというやつです。

 

福祉業界は、利用者の人生に大きく関わる業務です。

しかし注意して欲しいのは、利用者の人生を支援者が丸ごと背負うことはできないということ。

 

そして、ここまでなら私たちが支援できる、ここから先は本人の自己責任、という基準を明確に定め、支援員同士で徹底して共有することが非常に重要です。

 

私の見た事業所では、こんな事例がありました。

 

ある事業所では、発達障害をお持ちで感情のコントロールが難しく、ちょっとしたことでも上手くいかないことがあると特定の支援者Aさんに激しく怒りをぶつけてしまう利用者がいました。

 

原因は、理解できないことがあるとパニックとなってしまい、それを言葉で上手く伝えることができず怒りの感情で伝えるしかなかったのです。

 

Aさんは何度も激しい怒りをぶつけられていました。

しかし、周りで見ていた他の支援者たちは、止めることはなく見ているだけだったそうです。

 

Aさんは自分の心を守るために、その利用者さんから離れるよう担当業務から外れたいと申し出ましたが、管理者や他の支援員から「人手不足で今の業務を外れて欲しくない」と言われたそうです。

 

そこでAさんは、「あと○回、周囲に構わず怒りで暴れてしまうのであれば、今後の通所はできない利用者と約束する」と提案したそうです。

 

しかし、管理者や他支援者からは「退所させたくない!まだできることはある!」と主張し、Aさんの主張を代替案なく拒否しました。

 

また、他の支援者たちは、その利用者がキレる度に、その利用者に「事業所においでよ!」と電話をし、その利用者が事業所に来ても怒りのコントロールの対策が何もできず、またキレるの繰り返しだったそうです。

そしてその怒りをぶつけられるのはいつもAさんだったのです。

 

Aさんは何度も「支援計画をみんなで話し合ってみんなで実施したい」と訴えていたそうです。

 

しかし、いくら話し合いをしても管理者も他の支援者もだんまり。

一ヶ月経っても支援計画を検討しようとする気配すら無かったそうです。

 

管理者や他の支援者も逃げ腰になっていたんですね。

 

そして、ついにAさんはその利用者さんから聞くに耐えない激しい罵倒を5分ほど浴びせられる事件が起き、他の支援者も横で見ているだけ。

 

それだけではなく、管理者や他の支援者たちは、

「あの利用者さんはAさんの存在が苦手だからね〜」

「もう相性!相性が悪いからしょうがないよ〜」

と、福祉に携わる人間としてあり得ないセリフをAさんに吐いていたようです。

 

私は耳を疑いました。

 

Aさんは、そんな中でもその利用者さんにコミュニケーションのツール(イラストで気持ちを伝えるカード)を使い、怒りのコントロールの手段を利用者と見つけ出したようです。

 

ですが、しまいにはAさんは抑うつの状態となり休職し、退職を余儀なくされたようです。

Aさんは社会福祉士で専門的な資格や知識を持ち、インテークが上手で契約を何件も取り、利用者からの信頼も厚い優秀な人だったようです。

Aさんがいなくなったことにより、事業所は運営が頓挫したようです。

 

さて、この事業所には運営をする上で重大な問題がありました。

 

例えば一般社会で、ところ構わずキレて暴れたり、暴言・暴力などが1回でもある人がいれば、「もうクビ!会社に来ないで!」となるのは当然ですよね。

それは福祉業界でも当たり前です。

 

この事業所でこのような悲劇が起こってしまった原因は、Aさんの意見を取り入れず、管理者や他の支援者たちがその場の思いつきで行動してしまい、支援方針がブレブレになってしまったことです。

 

管理者たちは「利用者を辞めさせたくない!」と問題行動のある利用者を後先考えずに勝手に呼び寄せ、対応はAさんに「じゃ、後はよろしく!」と人任せにしていたんですね。

 

挙げ句の果て、Aさんが担当を外れたいと言ってもそれを許さなかったのに、「存在が苦手」「相性」という言葉で片付け、Aさんに責任を全て押し付けていたのでしょう。

 

優秀な人ほど、無能な経営者から離れて行きます。

そんな事業所に成長や将来はありません。

 

注意して欲しいのは、キレる利用者を退所させるのが正しい、退所させないのが悪いというわけではありません。

 

そして、先ほども申し上げたように、就労移行支援はコマ数が収益に直結するので、利用者が1人辞めるとその月の20コマ分がなくなってしまいます。

そこが就労移行支援の難しいところですね。

 

ですが、利用者の人数が増えれば、去っていく人も当たり前にいます。

どんなに気を付けてもそれは避けられません。

 

長期的に利益を生み出すためには、支援者側のメンタルが最優先

目の前のコマ数に飛びついて利用者側を優先し支援者側を守れないのは、失敗する経営者の大きな特徴です。

 

大事なのは、どこまでを支援するのか線引きを明確にすることです。

 

障害者であっても、利用者は成人した立派な大人たちです。

たとえ障害特性で問題行動を引き起こしていたのだとしても、それは自分自身で責任を取る必要があります。

 

Aさんが提示したように、「○回キレたら退所を許さない約束をする」など、回数を決めて利用者と約束して、次は絶対に起きないよう施策するのも良い案です。

約束とは、責任を伴います。

 

退所をさせないとしても、例えば「訓練中に利用者がキレたら、訓練のサブで入っている支援者が必ず体を張ってでも退室させる」でも良いです。

 

実際、怒りのコントロールが苦手な利用者は、暴力や暴言で支援者や他の利用者の心身を深く傷付けてしまう可能性が非常に高いこともあります。

そんな恐れのある場合は、男性の支援者が無理やりでも間に入り、その場から引き離す必要があります。

 

ですので、支援者や他の利用者を守るためにも、目の前の事態を収拾させることに躍起になるのではなく、全体を見てバランスの良い基準を見極めることがトップに立つ人の必須条件です。

 

まずは自分たちがどこまで支援するのかを決め、その基準はどんな時でも徹底して守るという支援方針の統一を心がけましょう!

 

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素直な気持ちが伝えられない

成長する事業所に必要な要素は、素直なことです。

 

新規の利用者を増やしたい、多くの利用者を獲得したいと思っているのであれば、インテークで相手に「一緒にやろう!」と言えば良いのです。

 

皆さんの事業所はそれができていますか?

 

実際、福祉畑で育っている人はこれができない人が圧倒的に多い。

相手の決断を重んじる余り、紳士的な態度を取ろうとしてしまうんですね。

 

そのため、「うちに入ってよ!」と言うことをと感じてしまい、相手に気持ちが伝わらずインテーク率は上がらないんです。

 

営業活動とは単純なものなんです。難しく考える必要はありません。

 

例えば、あなたが歩いている時に、見ず知らずの人からナンパされるとします。

「美味しい料理が食べれるお店知ってるんだけど行かない?」と言われるのと、

「あなたがタイプです!話したいと思いました!」と言われるのでは、

あなたはどちらに足を止めますか?

 

圧倒的に後者だと思います。

インテークでもこれは同じです。

 

事業所の良いところだけを伝えていませんか?

もちろんそれも大事ですが、一番大事で伝わりやすいのは、あなたたちの気持ちです!

 

「うちの事業所では、ビジネスマナーをしっかり受けれるよ!」よりも、

「あなたの力を社会は求めていると思うから、私が全力で支援したい!」と言われた方が相手は気分が高揚しますよね!

 

必死で契約取ろうとしている姿が滑稽で不恰好に見えてしまうかもしれません。

でも、それでも素直に「うちに来て欲しい!」と言える人が収益を上げる人です。

 

失敗を恐れず行きましょう!

 

ちなみにこちらの記事では、就労移行支援で新規利用者を獲得できるインテークの方法を書いております。

是非ご参考にしてください↓

syakaijinwointaishimasu.hatenablog.com

 

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経営で失敗しないために!支援者向けサポートサービス

キャリア人材育英協会(CHREA)

キャリア人材育英協会は、労働トラブル相談士資格の公式認定講座となります。

 

就労移行支援に通われている利用者さんたちは、前職でのハラスメント劣悪な職場環境によって精神障害の診断がついている方も多いです。

 

そのため、ブラック企業の労働環境や労働トラブルについて、支援員側も正しい知識を身につける必要があります。

 

講義の内容は、就職、労働条件、退職、残業、休職、解雇などの法律や決まり、トラブルに関する知識について授業を行います。 講座が全てオンラインなので、空いた時間で受講することができます。

 

利用者へのブラック企業対策だけではなく、支援員自身が劣悪な職場環境から身を守るためにも役立てますね。 法人利用・団体受講もできますので、ぜひ支援員皆様で受講されてみてはいかがでしょうか?

 

まずは無料体験を受講してみてくださいね!

 

資料請求・お申し込みはこちら

 

KIRIHARE|メンタルヘルスケアをサポートするEAP(社員支援プログラム)

KIRIHAREは、メンタルヘルス改善プラットフォームとなります。

 

メンタル不調を防ぐために早期発見や予防対策は必要ですが、少数精鋭で運営している就労移行支援事業所が独自に対策するには限界がありますよね…

 

「メンタル不調を検知する機能」「セルフケア機能」「カウンセリング機能」を備えており、ノンストップで従業員のメンタルヘルスケアを実施できます。

 

従来のサービスでは、メンタル不調に陥ってから相談するという流れでしたが、こちらでは予防を重視し、従業員自らが心のセルフケアをできるようにします。

 

LINEを活用した心理チェックテストでストレス状態への気付き意識が促され、さらに双方型のコミュニケーションにより、悩み相談の場を社外で気軽に提供しています。

 

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まとめ

いかがでしたか?

 

経営に失敗しやすい就労移行支援事業所の特徴を、以下にまとめさせて頂きます。

 

 

 

  • 支援者が利用者イエスマンになっており、利用者を自立から遠ざけている

 

 

 

  • 支援者同士で支援方針の統一ができておらず、支援者側のメンタルが守られず追いつめられている

 

 

皆さんの事業所はいかがでしょうか?

 

福祉事業は就労移行支援も含め、収益を最優先にできないという点があり、収益化が非常に難しいです。

 

なので、運営側の経営手腕に委ねられてしまうことがあります。

福祉の専門知識と、ビジネスセンスが求められているんですね。

 

常に学ぶ姿勢を忘れず、一緒に働く仲間や利用者さんたちの声に耳を傾けてみてください。

この記事で、一つでも多くの事業所が活躍してくださることを祈っております。

 

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